〜施行から3年を向かえるに当たり労働局から是正指導されない体制作りを目指しましょう!〜 <<体制作りのポイントは、「キャリア形成支援制度」と「雇用安定措置」への対応!!>> 平成27年9月30日に改正労働者派遣法が施行されてから3年が経過しようとしています。 改正のポイントは、 @許可要件として「キャリア形成支援制度」を有することが追加されたこと A期間制限の在り方が変更されて、派遣労働者が同一組織に3年間しか就業できないことから派遣会社の「雇用安定措置」の義務が課されたこと の2点です。 これらは、毎年の事業報告の報告事項となっていますが、今まで、厳しく指摘されたことはありませんでした。しかし、3年をむかえるに当たり、労働局は、今年の「労働行政運営方針」において、派遣会社へ周知を徹底し、その履行状況を確認するために、派遣元・派遣先の調査対象を広げ、厳正な指導監督を実施する方針を示しています。 ■すでに実施されている「キャリアアップ措置」に関する定期指導3月末あたりから、各地区の労働局は、派遣会社に「キャリアアップ措置」に関する定期指導の案内が送り始められています。調査時には、以下の書類の準備が求められています。 @直近の許可・更新申請書のうち様式第3号-2(キャリア形成支援制度に関する計画書) A訓練計画に基づく教育訓練の詳細(カリキュラム) B訪問時点で稼動している派遣労働者の氏名、在籍期間の一覧 C派遣元管理台帳 D教育訓練を実施した記録 E訓練期間に支払われた賃金実績を確認できるもの ■雇用安定措置に関しても派遣労働者に内容を周知するように依頼されています!また、5月に入り、各地区労働局は、派遣会社に対して「雇用安定措置の適切な実施及び派遣労働者に対する改正内容」の周知徹底について依頼文を配布しています。それによると、雇用安定措置を適切に実施すること、この措置は、法律上の義務であることから、履行していない場合は、指導等の対象となるとともに、改善されない場合は、許可の取消し対象となることとされています。 さらに、派遣労働者に対して7月末日までに厚生労働省が作成したパンフレットを対象者に手渡しする(その際、期間制限に抵触する日を必ず確認する)よう依頼しています。 ■派遣会社が取り組むべきこと(1)キャリア形成支援制度 キャリア形成支援制度の柱は、「キャリア・コンサルティング」と「キャリアアップ教育」の2つです。雇用安定措置を図るためには、どちらもかかすことができません。にもかかわらず、キャリア・コンサルティングを実施している派遣会社は少ないようです。確かに希望者のみに実施すればよいことになっているので、消極的なのかもしれませんが、派遣労働者に周知義務があるので、きちんと周知していれば、希望者がゼロということはないだろうというのが、行政側の考え方のようです。 もうひとつの、キャリアアップに資する教育訓練ですが、形式的に実施している派遣会社が多く、「キャリアアップに資する」には不適当な実施状況であるところが多く見受けられています。そもそも派遣労働者のキャリアアプに資するとは、例えば、派遣労働者の賃金などの処遇があがること、派遣労働者から正社員として雇用されること、などが想定されています。 そうであれば、派遣会社の教育訓練は、処遇改善や正社員転換につながる内容でなければならないはずです。そういう意味では、訓練内容を再検討するべきなのです。 (2)雇用安定措置 9月末日以降、同一組織で3年の派遣期間が経過する派遣社員が順次発生し、継続して就業を希望する場合は、派遣会社に雇用安定措置を講じることが義務づけられます。3年という節目で、派遣社員も派遣会社もお互い、次の就業を見直さなければならないのです。派遣先が変わる節目では、派遣社員が他の派遣会社に移るリスクも生じます。 義務を履行する上での問題もありますが、派遣社員の移動という点も考慮しておかなければなりません。派遣社員にとっていかに魅了的な派遣会社であるかをアピールする必要があるのです。そうでなければ、登録者も集めることができません。そこに残された時間は決して長くないのです。 派遣社員と派遣会社の信頼関係をどのように構築するかが鍵といえそうです。そういう観点で、もう一度、派遣業務を見直してみる必要があるのではないでしょうか。 ■■派遣会社の管理体制内部監査支援サービスの概要と費用【支援内容】 1.キャリアアップに資する教育訓練計画の立案・見直し 派遣社員のキャリアアップという趣旨を踏まえた訓練計画立案をサポートします。 あわせて、安全衛生教育とその他の教育訓練計画もサポートします。 2.キャリアコンサルティングの進め方 キャリア・コンサルタントの資格がない方が、どのような手順でキャリアコンサルティングすればよいかサポートします。 3.雇用安定措置への対応 雇用安定措置を円滑に進めるためのサポートを行います。 ・「派遣先への直接雇用」を成功に導くために知っておきたいこと ・「新たな派遣先の提供」のための営業の体制作りをサポート ・「無期雇用派遣労働者」に転換する際の注意点 <Point> 1〜3までの支援を受けている派遣会社では、キャリア形成支援が円滑に体系立てて実施できているため、派遣スタッフが希望する雇用安定措置が図られ、正社員転換や処遇改善につながっています。そのため、定着率が向上していくとともに、新規登録者も集まっています。 【サポート費用(税別)】一般価格:150,000円 BP会会員価格:120,000円 原則、訪問してサポートさていただきます。 訪問回数2回(1回のサポート時間は3時間とさせていただきます) ※交通費(宿泊を伴う場合は宿泊費)を別途申し受けます。 お問い合わせ
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