なぜ派遣会社に応募する人が減っているのでしょう?かつて派遣会社の登録ブースには、毎日のように応募者が訪れ、人の出入りが多く、コーディネーターが忙しそうに登録業務をこなしている姿がありました。中には、毎日5人以上面談をしているコーディネーターもいて、派遣会社は、活気にあふれていました。 それが、今では、一部の派遣会社を除いて、人の出入りが少なく、まるで活気がありません。なぜ派遣会社に応募してくる人が減ってしまったのでしょうか? この現象は、派遣会社だけでなく一般企業、特に中小・小規模企業でも同様に起こっています。 2019年2月の有効求人倍率は、1.63倍と高水準を維持しています。求人倍率が高くなると人材を確保したい企業側では競争が激しくなり、思うように採用ができなくなります。そのため人材不足に陥ってしまうのです。 採用ができないだけでなく、より良い条件、環境を求めて転職するケースも増えてきます。社員が退職し、採用もできないとなると、残された社員の仕事量が増え、残業しなければ仕事をこなすことができなくなってしまいます。休みも十分とれず、働き方改革に逆行することになります。このことは、さらなる離職者をよぶ原因となります。 こういった状況を解決するため、人材派遣会社に依頼をだす企業が増え、派遣需要が旺盛になるのです。それは、派遣業界にとってうれしいことなのですが、労働力というサービスを提供する肝心の派遣会社にも人が集まってこないのです。 派遣会社の求人活動人材派遣会社のビジネスモデルは、営業が派遣先を回り数多くの受注を開拓し、その受注を求人広告に掲載し応募者を募り、その中から人選して派遣することです。それを繰り返し、売上利益を積み上げるというものでした。バブル景気の崩壊やリーマンショックによる不況期を除き、このビジネスモデルは、成功し続け、今に至っています。そのため、人材派遣会社は大量に広告宣伝費を費やし、登録者を確保し続けてきたのです。 ところが最近では、この成功法則があてはまらなくなっているのです。求人媒体に掲載しても応募者がこないのです。求人広告費も高騰しており、1人の稼動者を確保するのに、10万円以上かかっているのです。 派遣需要は旺盛ですから、求人広告に掲載するネタには困らないのですが、応募者がいないので、掲載広告を増やさざるをえないのです。 なぜ、需要が増えているのに、そんな現象が起こるのでしょうか?本当に、求職者はいなくなってしまったのでしょうか? 潜在的な労働力の発掘景気回復により、完全失業率(年平均)は、8年連続で低下し、2018年には2.4%と26年ぶりの低水準となりましたが、それでも、まだ実数で166万人の完全失業者がいるのです。総務省の定義では、完全失業者とは「仕事を探す活動や準備をしていた人」を指しています。 他に、非労働力人口(15歳以上の人口のうち「就業者」と「完全失業者」以外のもの)のうち、就業を希望している人が327万人います。その内訳は、「適当な仕事がありそうにない」が95万人、「出産・育児のため」が77万人、「健康上の理由」が62万人となっています。 つまり、あわせて500万人近くの潜在的な労働力があるのです。では、なぜ人手不足で人が集まらないというのでしょうか? 派遣会社に人が集まらない3つの理由★人が集まらない理由1:インターネットをうまく活用できていない 派遣会社の経営者の方からは、「今の時代、求人広告だけでは人は集まらないし、コストばかりかかってしまう。これからは、ホームページを活用して人を集めたい!」という方が増えています。 どの派遣会社もWebサイトを持っているので、実現できそうな気がします。ところが現実うまく求人活動に利用できている派遣会社は驚くほど少ないのです。理由は、どの派遣会社のWebサイトを見ても、さしたる差がなく、派遣登録する側(応募者)が、何ら魅力を感じないサイトになっているのです。 Webサイトをうまく活用できれば、個々の派遣社員候補の人たちを「ネットワーク化」できるはずなのに、やり方がわからないため、それを怠り、その結果、日々発生する派遣先のニーズに場渡り的に対応せざるを得ず、あわてて求人広告を使って登録者を募集する・・・、そんな状況に陥っているのです。 ★人が集まらない理由2:各社の独自性がない、他社と差別化できていない 前項の「インターネットをうまく活用できていない」にもつながりますが、Webサイト上には、同じような派遣会社のホームページがたくさん並んでいます。確かに、派遣会社が提供するサービス内容に差がないため、見せ方も同じようになってしまうのでしょうが、これでは、派遣先も応募者も、「どの派遣会社を選んでいいかわからない」というのが本音でしょう。 そこで必要になるのが自社分析です。自社にどんな強みがあって、どこに魅力があるのかを知ることで、派遣先や応募者に魅力をアピールすることができるのです。 例えば、3年の派遣期間満了後、派遣社員がキャリアアップしているイメージを明らかにしたり、そのために派遣会社が具体的にどのようなフォローアップをしているのかであったり、正社員転換の割合であったり、給与に関して派遣先の評価が高まればポイントを付与し、昇給したりインセンティブ(報奨金)を支給したりするなど、何らかの工夫がなければ、登録してみたいと選ばれることもないのです。 派遣社員が今働いている派遣会社を乗り換えようと思うポイントは、「登録したのに仕事が紹介されない、案件そのものが少ない」、「キャリアアップのための見直し」などがあげられています。今働いている派遣会社でキャリアアップが望めないと感じれば、派遣会社を移るきっかけになるのです。 法律でキャリアアップに資する教育訓練が、8時間義務づけられましたが、この訓練計画も派遣社員が本当にキャリアアップできる教育を提供できるかが、差別化のポイントにもなることに気づかなければなりません。 どのような特徴を打ち出していくのか?それが大きな課題であることに気付いてください。 ★人が集まらない理由3:マーケティングができていない 採用活動の成否は、いかに効率的に求職者を見つけアプローチして自社に振り向かせることができるかで決まってしまいます。その際、従来型の活動では、不特定多数にアプローチするしかないのです。それでは、求人広告費を大量につぎ込むことができる大手派遣会社に応募者を持っていかれてしまいます。 マーケティング活動を通じて、ターゲットを明確にし、集めた登録者が就業できるように、派遣先に提案しておくのです。 派遣会社向け『人材確保支援サービス』のご紹介最初にやるべきことは、「人が集まらない3つの理由」をなくすことです。そのために最初にするべきことが自社分析です。匠ソリューションズでは、中小企業庁が開発した「人材確保支援メソッド」を派遣会社用にアレンジしたツールを使い、経営課題、自社の強みと魅力の明確化、人材確保の取り組みをご支援させていただきます。 その上で、明確になったポイントを、Webサイトに反映し、他社と差別化したWebサイトを構築していただきます。 派遣社員が派遣会社へ最も求めることは、「時給・条件のいい派遣先を紹介してもらう」ことです。営業に頑張ってもらい、時給や条件のいい派遣先を開拓してもらえばよいのですが、すべて要求を満たすだけの仕事などほとんどありません。だから、この要望を満たすことは不可能に近いのです。 では、他に、派遣社員は派遣会社にどんなことを望んでいるのでしょうか。代表的なものは、「きめ細かなアフターフォロー」、「福利厚生の充実」、「正社員へのキャリアアップ」、「スキルアップの支援」などがあげられます。 これらは、派遣会社の考え方ひとつで改善できる点ではないでしょうか。実現できもしない特徴を掲げるより、実現できる特徴を作るほうが、差別化しやすいのです。2015年に派遣法が改正され、派遣会社は、キャリア形成支援制度を有することが求められています。法律で決められたから仕方なくキャリア形成支援をするのか、派遣社員の将来を真剣に考えてキャリア形成を支援するのかは、体験すればわかってしまいます。 そういう意味では、皆さんのキャリア形成支援制度も見直す必要があるのではないでしょうか。派遣会社向け『人材確保支援サービス』では、他社と差別化できる「キャリア形成支援制度」の構築もサポートしています。 法律で義務づけられたから仕方なく教育訓練を実施するのではなく、本当に自社で働く派遣社員がキャリアアップできて魅力的な人材に成長すれば、派遣先からも評価されることは間違いありません。さらにWebサイトで自社の取り組みを紹介したり、派遣社員の声を紹介したり、クチコミにも利用することができます。 実際に取り組んで成果をあげることができた事例ほど、強いものはありません。派遣会社向け「人材確保支援サービス」を通じて、皆様方のこれからの人材確保をサポートさせていただければと思います。 【派遣会社向け『人材確保支援サービス』について】1つ1つ丁寧に、現状分析・目標設定・行動検証を行い、電話サポートによる細かいケアで確実に定着させます。このPDCAサイクルが重要です。
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